こんにちは。
シュウです。
ニュージーランドで超人気(?)のパンに塗るものと言えば「ベジマイト」と「マーマイト」です。
結構有名ですからニュージーランド外にお住いの方でもご存知かもしれませんね。
どうやらベジマイトは日本でも買えるようですし。
ベジマイトの苦い経験
ニュージーランドに来た時に、初めてのフラッティングで、Kiwiのフラットメイトから「チョコスプレッドだよ~」などと教えられたのが僕のベジマイトとの出会いでした。
それを信じた僕は、ベジマイトをたっぷりとトーストに塗ってガブリと。。。
ええ、もちろん吐き出してしまいましたよ。。。
当のフラットメイトは大爆笑。
今なら、塗るときに匂いでわかるんじゃない?と思いますが、当時はチョコだと思い込んでいたので何にも疑わずに食べてしまいました。
日本から来たばかりだったし、パンに塗るものは甘いものだと思い込んでたし。
あんなに塩っ辛いものをパンに塗るなんてねぇ。。。
思い込みって、感覚すらも惑わせてしまうんですよね。
トラウマのせいか、それ以降も僕は一回も口にしていません。
しかーし!
ニュージーランドやオーストラリアでは超人気のスプレッドですから、ちゃんと理解しておくことが必要だろう!と思い、調べてみました。
ベジマイトとマーマイトの歴史
前述の通り、僕はベジマイトに先に出会ったため、勝手にベジマイトが先でマーマイトが類似品だと思ってました。
その後、ちょいちょい知識が入り、ベジマイトはオーストラリア製でマーマイトはニュージーランド製、その実は同じもの、というこれまた間違った知識が頭に入っていました。
実際はどうかというと、マーマイトが先で、派生して作られたのがベジマイトです。
しかも、マーマイトはもともとはイギリスの製品!
19世紀後半に、ドイツ人科学者のユストゥス・フォン・リービッヒがビール酵母から作り出したものを製品化したのがマーマイトなのです。
マーマイトは発売当初から人気でしたが、1912年にビタミンが発見されたことが更なるマーマイトの販売促進に繋がりました。マーマイトにはビタミンB群が豊富に含まれていて、1900年初頭にまん延した脚気(ビタミンB欠乏が原因)の予防になるとして重宝され、また、第一次世界大戦時のイギリス軍の食料としても支給されたほど広まりました。更に、マーマイトには旨味成分として有名なグルタミン酸濃度が非常に高く、旨味と薫り高かったのも人気の要因だったのかも知れません。
こういったことからマーマイトは経済的にも大成功を納め、1908年にニュージーランドのサニタリウム社がニュージーランドとオーストラリアでのマーマイト販売権を獲得。その後、ニュージーランド・クライストチャーチで製造し、ニュージーランドとオーストラリアで販売しているのです。
Wikipediaによると、サニタリウム社が製造しているマーマイトは、マーマイトと名乗って良いのがニュージーランドとオーストラリアだけなので、それ以外の地域で販売する際には「NZ-Mite」と商品名を変えているということですが、残念ながらNZ-Miteの商品販売をネット上では見つけられなかったので、これが本当かどうかはわかりません。本家イギリスのマーマイト(ユニリーバ社製造)はニュージーランドとオーストラリアでは「OUR MATE」として販売されています。
本家マーマイトとニュージーランドのマーマイトの違い
ニュージーランドのマーマイトは、もともとは本家の販売権を獲得しての製造ですが、実はレシピは異なるそうで、砂糖とカラメルを加えられていること、本家よりも酸味が少ない風味であること、などの違いがあるそうです。一説には、カリウムも多く含まれているとか。
ええ、僕は味見はしたくないので実際はどうなのかはわかりません。
でも、カリウムは血圧を下げるのに良い栄養素らしいので、高血圧気味の僕は、高カリウムのニュージーランドマーマイトを日常的に食すのは良いことかもしれませんね。
サニタリウム社のサイトによると、ニュージーランドのマーマイトには、ビタミンB1、B2、B3、B9、B12そして鉄分が多く含まれているそうです。
ベジマイトとマーマイト(NZ)の違い
オーストラリアで製造されているベジマイトも、基本はマーマイトと同じようにビール酵母から作られていますが、それに更に野菜エキスやスパイスなどが加えられているそうです。
ベジマイト誕生の経緯は、第一次世界大戦後にイギリスからオーストラリアへのマーマイトの輸入が途絶えたため、オーストラリア国内のビール酵母を使い開発されたもの。
そんなにマーマイトが食べたかったんでしょうかね。
って、多分そう言うことじゃなくて、マーマイトが当時の栄養不足を補うとてもよい食品だったので、絶えてしまっては困るということでオリジナル製品を開発したのでしょう。
レシピの違いからも想像できる通り、マーマイトよりもベジマイトの方が風味が強いそうで、トーストに塗る際にはベジマイトの方が少量でいいとか。
いや、だから僕は試してません。
ですが、ウチの子たちは好きなんですよね~
ベジマイトもマーマイトもどちらも食べますが、どちらかというとマーマイトの方が好きだそうで、我が家にはマーマイトが常備されています。
ベジマイト、マーマイトの名前の由来
まずは本家のマーマイトの名前の由来ですが、これはフランスの鍋から来ているそうです。
このような両手付きで蓋付きの鍋を総称してマーマイトと呼ぶそうで、イギリスでビール酵母エキスのスプレッドが販売された当初は、上記のような土鍋での販売だったのが商品名の由来でした。
今でもイギリスのマーマイトのラベルには当時、販売に使われていたであろ土瓶のイラストが記載されていますね。
続いて、ベジマイトの名前の由来ですが、こちらは想像できる通り、もとはマーマイトから来ています。
オーストラリアでビール酵母エキスを使用したスプレッドが開発され、販売するにあたって商品名の公募をした際に「ベジマイト」が選ばれたのでした。マーマイトに似たスプレッドに野菜エキスが加えられたところから思いついた名前なんでしょうね。とても良いネーミングだと思います。
イギリスのマーマイトにはたくさんの種類があります
まずはオリジナルのマーマイト。
プラスチック容器のマーマイト。オリジナルの瓶タイプより使いやすそうです。
マーマイト・エクストラオールド。
オリジナルのマーマイトよりも4倍長く熟成させれコクと風味が増しているんだとか。
減塩タイプマーマイト。
オリジナルよりも25%減塩されているようです。
マーマイト・ピーナッツバター。
マーマイトとピーナッツバターをミックスした製品。マーマイトが好きでも嫌いでも是非試して欲しい、と本家マーマイトのwebサイトに書いてあります。
マーマイト・トリュフ。
名前の通り、トリュフ風味のマーマイトです。茹でたパスタにちょっと混ぜるだけで、トリュフパスタの出来上がり!?
マーマイト・チリ。
唐辛子版ですね。ほんのりピリッとするようです。
マーマイト・プラチナジュビリーエディション。
故エリザベス女王の在位70周年を記念して作られた限定生産品。ユニオンジャックをあしらっているのがいいですね。
さて、ここからはコラボ製品の紹介です。
ここまでしてマーマイトが食べたいのか!と言うぐらい。(笑)
マーマイト・ライスケーキ。
ライスケーキというと日本では餅や煎餅をイメージしそうですが、英語圏では、ポン菓子を固めたようなものをいいます。そして甘くはありません。ケーキなのに。
マーマイト・フラットブレッド。
まぁ、いわゆるクラッカーですね。
マーマイト・ポテトチップス。
これは分からなくはないですね。
マーマイト・ビスケット。
甘いんだかしょっぱいんだか、味の想像がつきません。
マーマイト・ポップコーン。
色合い的にはキャラメルポップコーンみたいに見えますが、絶対に甘くはないんでしょうね。。。
マーマイト・ピーナッツ。
そして、マーマイト・カシューナッツ。
もうなんでもかんでもマーマイト味にすれば売れるんか!と。
極めつけは、
マーマイトボディシャンプー!!(笑)
もうどんだけマーマイト好きなのよ、と。
いや~、マーマイトだけでこんなに製品があるんですね。
世の中広い。(笑)
一部の製品は日本でも買えるようですので、それらにはリンクを貼ってあります。それ以外の製品は残念ながらイギリス限定。ニュージーランド国内では売っていません。
どうしても欲しい方はAmazon UKで買ってお取り寄せですね。
余談ですが、
パンに塗るものと言えば、先日、日本から来た友人がお土産に持って来てくれたのが
明太子で有名なやまやの、塗って焼いたら明太トースト。
パンに塗るなら甘いものがいい僕としては、これはなんか微妙だな~と思ったのですが、
折角貰ったので食してみたところ、これが意外と美味しい!
ほんのり甘みもあって、しっかりピリッとして。
パンに塗ってからトーストしてカリッとさせると、触感も味も良く美味しかったです。
味の感じを表現するなら、うまい棒の明太子味、ですね。
最後に。
いろいろと調べて書いているうちに、食べず嫌い的に避けているのは良くないのかも?と思うようになってきました。
当の本家マーマイトを製造販売するユニリーバのサイトでも好き嫌いが分かれているのを把握しているようで、
なんてページも存在します。(笑)
イギリス国内でも好き嫌いが分かれているんでしょうね~
でも、ニュージーランドでマーマイトやベジマイトが嫌いなニュージーランド人に会ったことないかも。
ニュージーランド育ちのウチの子たちも漏れなく好きだし。
マーマイトを使った料理のレシピもあるようなので、本当に今度試してみようと思います。
と言ったところで、今回は長ーくなりましたが、ベジマイトとマーマイトの考察でした!
最後までお読みいただきありがとうございました!