こんにちは
シュウです。
単一のトロフィーをかけて勝負されるスポーツの中では最も古いアメリカズカップ。
その歴史は172年にも及びます。
長いですね~
そして、大会の名の通り、カップ保持国としてはアメリカが一番長く、第1回大会の1851年から1983年の第25回大会でオーストラリアに敗れるまで132年間ずっと保持していました。
近年は、保持国がちょこちょこ変わる、スポーツ大会としてはとても面白い展開になっています。もちろん、ニュージーランドが保持し続けてくれるのが一番ですが。
そして、その第37回大会が今年、開催されます。
本戦は2024年10月12日から27日が予定されています。
アメリカズカップの対戦方式
ルイヴィトンカップ
アメリカズカップは、カップ保持チームが他チームの挑戦を受ける、というスタイルで競技が行われます。しかし、その挑戦チームは1チームのみに限定されているので、その1チームを決めるレースがアメリカズカップの前に行われます。
それがルイヴィトンカップと呼ばれるものです。
このルイヴィトンカップを制したチームが、その時のカップ保持チームと対戦できるのです。
今大会でのルイヴィトンカップは、2024年8月29日から10月7日までという長い期間で行われます。
アメリカズカップの挑戦という大きな目標への切符がかかっていますから、数レースでサクッと決まるのではなく、何段階も経て勝者が決まる仕組みになっているんですね。
ここでどのような対戦方式になっているのかを書きたいところですが、かなり長くなってしまうので詳しいレース方式はまた別の機会に。
プレリミナリーレガッタ
今現在は、そのウォームアップとして、カップ保持国のニュージーランドと、ルイヴィトンカップ参戦チーム5チームとで「プレリミナリーレガッタ」というレースが開催されています。
全三戦のプレリミナリーレガッタ
このプレリミナリーレガッタは、全部で3回開催。
第一戦は、去る2023年9月14日から17日に、スペインのビラノバ・イ・ラ・ヘルトルで開催されました。
プレリミナリーレガッタ第一戦 ビラノバ・イ・ラ・ヘルトル
ビラノバ・イ・ラ・ヘルトル
って、それドコ???
ですよね。
スペインはバルセロナ近くの小さな町です。
参戦チーム
カップ保持チームの、
「エミレーツ・チーム・ニュージーランド」(ニュージーランド)
挑戦チームとして
「NYYC・アメリカン・マジック」(アメリカ)
「オリエント・エクスプレス・レーシング・チーム」(フランス)
「ルナロッサ・プラダ・ピレリ・チーム」(イタリア)
「アリンギ・レッドブル・レーシング」(スイス)
「イネオス・ブリタニア」(イギリス)
です。
第一戦の結果
第一戦は全部で5レース行われ、各レースごとに順位にポイントが与えられます。ポイントは上から、10,7,5,3,2,1。
そして今戦の結果は
1.NYYC・アメリカン・マジック 34ポイント
2.エミレーツ・チーム・ニュージーランド 33ポイント
3.オリエント・エクスプレス・レーシング・チーム 24ポイント
4.ルナロッサ・プラダ・ピレリ・チーム 20ポイント
5.アリンギ・レッドブル・レーシング 19ポイント
6.イネオス・ブリタニア 9ポイント
というものでした。
プレリミナリーレガッタ第二戦 ジェッダ
続く第二戦は2023年11月29日から12月2日、サウジアラビアのジェッダで開催されました。
こちらは自動車レースのF1も開催されていますから、ご存知の方も多いでしょうね。
第二戦の結果
参戦チームは第一戦と同じ6チーム。
今回は8レースが行われ、8レースでのポイント獲得順位の上位2チームで更に決勝戦が行われました。
決勝戦に進んだ2チームは、「エミレーツ・チーム・ニュージーランド」と「ルナロッサ・プラダ・ピレリ・チーム」。
結果は「エミレーツ・チーム・ニュージーランド」の勝ちとなり、ポイントレースは以下のようになりました。
1.エミレーツ・チーム・ニュージーランド 64ポイント
2.ルナロッサ・プラダ・ピレリ・チーム 49ポイント
3.アリンギ・レッドブル・レーシング 35ポイント
4.NYYC・アメリカン・マジック 28ポイント
5.イネオス・ブリタニア 26ポイント
6.オリエント・エクスプレス・レーシング・チーム 20ポイント
二つあるボートの規格
ここまでのレースは、実はアメリカズカップで使われるボートとは違う規格のボートで戦われました。
アメリカズカップ本戦で使用されるボートはAC75という規格のボート。
そして、これまでのプレリミナリーレガッタの2戦で使用されたのはAC40という規格のボートです。
AC40は今大会で新たに開催されるユース・アメリカズカップや女子アメリカズカップで使用することを目的として、主催チームであるチーム・ニュージーランドが開発したものです。
何分、初めての試みですから、いきなりユースなどでボートのお披露目をするのではなく、まずは本チャンのレースチームがこのボートをお披露目することで、如何にカッコイイ走りをするかを見せつけて箔をつけよう、といった感じなのかなと。
実際、45ノット(時速85㎞)を超える素晴らしいスピードで展開されるレースには興奮させられました。
プレリミナリーレガッタ第三戦 バルセロナ
プレリミナリーレガッタの第三戦は、アメリカズカップが開催されるバルセロナが舞台です。
そして、このレースではアメリカズカップ本番と同じボート、すなわちAC75が使用されます。
いよいよ本格的なアメリカズカップが近づいてきましたね。
プレリミナリーレガッタの第2戦が終わるまでAC75を使っての練習が認められていなかったので、現在はどのチームもこのAC75での練習の日々のようです。
各チームの練習風景などがアメリカズカップオフィシャルチャンネルで公開されていますので、興味がある方はどうぞご覧ください。
プレリミナリーレガッタ第三戦は、2024年8月20日から25日にアメリカズカップ大会本拠地のバルセロナで開催されます。
楽しみ!!
アメリカズカップの視聴方法
アメリカズカップの視聴方法ですが、実は今大会は全て無料で視聴できます。
通常の世界大会だと、なんらかの有料チャンネルに加盟していないと見れないですよね。
でも、このアメリカズカップはYouTubeのアメリカズカップオフィシャルチャンネルや各国の放送局などで無料配信されていますので、どなたでもご覧いただけます。
また、このオフィシャルチャンネルでは、一部ですが過去の大会も見ることが出来ます。今はテクノロジーが駆使されたボートで、海面から浮かび上がるようなフォイリングでとつもないスピードで疾走するレース展開ですが、昔のレースは大きな船体のヨットを大勢でコントロール。帆を上げたり下げたりする、なんともアナログな操舵戦が繰り広げられるものです。ヨット自体のスピードは現在のと比べると遅いですが、そのなかでも手際よい作業がクルー達に求められていて、そこもまた見どころです。
僕は、ニュージーランドがカップを初防衛した第30回大会が好きですね。
良ければどうぞご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!