こんにちは
シュウです
9月16日土曜日のNZ時間未明から始まったアメリカズカップの予備戦、プリリミナリー・レガッタですが、天候や風に恵まれませんでした。。。
ですが、その中でも、ちゃんと走れていた時はなかなか見ごたえのあるレース展開になりましたよ。
見ていて思ったのは、このレースで使用されているAC40ボートは、アメリカズカップ本戦用のAC75ボートよりもだいぶ小さい仕様ですが、操船は簡単ではさそう、ということです。
小さい分、波の影響を受けやすく、また風を受けられる面積も小さいため、海面上に船体を持ち上げ進むフォイリングを保つのにもかなりの技術が必要とされるようです。
AC75よりも、メインマストの操作が細かく行われていたのも見どころでした。
それぞれの日のレースハイライト動画のリンクを下に貼っているので、よろしければ実際のレースの模様もご覧くださいませ。
プリリミナリー・レガッタ 第1戦
1日目
初日はなんと、雨と風の悪天候により予定されていた3つのレースはすべてキャンセルになってしまいました。
明日こそ良い風に恵まれますように、と祈り、床に就きました。
ハイライト動画には、どんだけ悪天候だったかということと前日行われたリハーサルレース(?)の模様も納められています。
2日目
昨日とは打って変わった晴天。しかし風が弱い。。。
第1レースは予定通り始まったものの、微風のため、全てのチームがフォイリング出来ずに着水した状態でのセイリング。最終的にレースコミッティによりレース距離が縮められて僅かレグ2だけで第1レースは終了。
1位はオリエンタル・エクスプレス(フランス)、続いて、イタリア、アメリカ、ニュージーランド、スイス、イギリスの順になりました。
そして第2レース。
まだ微風で、スタート時にフォイリング出来ていたのはアリンギ・レッドブルレーシング(スイス)のみ。スイスがそのままスタートラインを切り、スピードに乗れない他のチームをしり目にリードを広げていきます。
スイスが一つ目のゲートを周った頃に、なんとかニュージーランドがフォイリングに成功。1㎞以上前を行くスイスを追います。そこでアクシデントが!ゲート2を前にしてスイスが失速。着水してしまい、ニュージーランドに先行を許しました。
ここでレースコミッティからレース距離を短縮し、ゲート3でレース終了となることが発表されます。
スピードに乗り1位を突き進むニュージーランドでしたがゴール目前で失速、着水してしまいました。しかし、ほんの数十メートルでゴールだったため、ニュージーランドはそのまま1位でゴール。以下着順は、スイス、フランス、イギリス、アメリカ、イタリアとなりました。
更に風が弱くなってしまったため、この日のレースはこれで終了。
3日目
昨日とは打って変わっていい風が吹く日となりました。
予定通り第3レースが開始。各ボートともスピードに乗り、誰よりも良い位置でスタートラインを切ろうとドッグファイトが繰り広げられます。ニュージーランドは5番手でスタートラインを切りましたが、良い風に乗り、ターン1を周るときに1位に躍り出ました。そのまま他チームの追随を許さず、余裕で1位でゴール。素晴らしいレースでした。
続いて第4レース。風は少し弱まったものの予定通りスタート。全チームほぼ横並びでスタートラインを切りました。
船団の中に居てはいい風を受けられないので、それを嫌ったニュージーランドはジャイブして向きを変えます。船団を抜けますが、ジャイブ時にスピードが落ちるので、そのせいで順位を落としまてしまいました。その後も先頭集団には追いつけず、4位でレースを終了。1位はいいスタートを切り、トップを独走したアメリカン・マジック(アメリカ)でした。
第5レースまでのポイント合計の上位2チームが決勝レースを行い、プリリミナリー・レガッタ第1戦の優勝者が決まります。
第4レース時点で26ポイントでニュージーランドが1位、2ポイント差でアメリカが2位、イタリア、フランス、スイスが団子状態で、1位を取れれば決勝に進めるかも、という状況でした。
若干風が弱まる中、第5レースがスタート。ニュージーランドが綺麗なスタートを切りトップを快走します。しかし、ゲート2に向かう途中でジャイブに失敗し着水、失速している間に4位まで順位を落としてしまいました。幸い、ほどなくしてフォイリングに成功、そのままゲート2を周りトップを追います。
ニュージーランドは良い操船を見せ、なんとか2位に浮上。その後、もう一度着水してしまう失敗をしますが、直ぐにフォイリングに戻り、そのまま2位でゴールしました。1位のアメリカには追い付けなかったものの、いいレースを見せてくれました。
ここでポイントレースは終了。
結果はこの様になりました。
決勝レース
決勝は1位のアメリカと2位のニュージーランドの一騎打ちとなりました。
これはアメリカズカップ本戦の予行と言ってもいい組み合わせ。見る方も気合いが入ります。
ですが、残念なことに風が更に弱くなってしまい、超微風の中、レーススタート。
両チームともフォイリング出来ず、時速6~9㎞ののんびりとしたセイリング。。。
実はアメリカズカップにはレース時間の上限が決まっていて、ゲート間は10分以内、スタートしてゴールまでが20分以内であることとされているのです。
この決勝は、スタートして10分以内に両チームともゲート1に辿り着けなかったためキャンセルとなってしまいました。その後しばらく風の回復を待っていましたが、一向に風は強くならず、決勝レースは中止となりました。
その為、ポイント1位だったNYYC アメリカン・マジックが記念すべきプリリミナリー・レガッタ第1戦の優勝者となりました。
しっかり風が吹いて、接戦になるレースが見たかったので残念。
まぁ、天候が相手では仕方ありませんね。
次はサウジアラビアで開催
次戦は11月2日からサウジアラビアのジェッダで開催されます。
各チームとも、今回のレースで様々なデータが採れたでしょうから、次戦ではもっと接近したレースが見れることと期待します。
楽しみです!!
最後までお読みいただきありがとうございました!