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ニュージーランドの自動車保険と事故時にするべきこと。

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こんにちは。

シュウです。

 

今回は、ニュージーランドの自動車保険についてと、実際に事故にあった場合の対応について書いてみたいと思います。

自動車事故で頭を抱える男性

備えあれば患いなし。万が一に備えて、車を保有する際には保険には入っておきたいですね。

 

自動車保険の種類

日本の自賠責のような強制加入の保険はなく、任意保険のみが提供されています。

民間の保険会社各社が行っていて、各社毎に補償内容が少しずつことなるため、予算に合わせて価格やサービス内容などをよく比較して検討すると良いでしょう。

殆どの保険会社がオンラインで加入できるようになっています。

 

自動車保険は3種類

加入できる保険は3種類あり、それぞれ補償対象や保険料が異なります。

 

Third Party(第三者保険)

最もベーシックな保険です。これは損害を与えた相手の車や財産の一部または全部を補償対象とするもので、自車の補償は含まれません。その分費用も安く、保険料を安く抑えたいが相手の補償はちゃんとしたい方向けです。

 

Third Party, Fire and Theft cover(第三者、火災及び盗難保険)

これは上記の第三者保険に加え、自車の火災時や盗難被害時の補償がされるものです。ニュージーランドは結構、車の盗難事件が多く発生しています。主に、免許を持たない子供が車乗りたさで盗み、燃料が切れるまで乗って放置する、というものです。そのため子供でも「盗みやすい車種」というものがあり、それに該当する車をお持ちの方は、少なくともこのタイプの保険に入っていた方がいいでしょう。

保険会社のIAGが発表している2024年に最も盗まれた車種リストをご覧いただき、車の購入の際の参考にすると良いかと思います。

 

Comprehensive(総合保険、フルカバーとも呼ばれます)

これはその名の通り、相手も自分もしっかりと補償してくれる保険です。

ニュージーランドではまだまだ無保険車も多く、貰い事故でしかも相手が無保険のせいで自車の修理を自腹でしなければならない、なんてこともよくあるパターンです。

保険すら自分で入らない人は、事故時に相手の修理代なんて払ってくれませんからね。

そういう時でも、この総合保険に入っておけばストレスなく自車の修理や買い替えを行うことが出来ます。少々保険料はかさみますが、余計な心配事を抱え込まないためにも、僕はこのフルカバー保険をお勧めします。

 

追加オプション

保険会社によりますが、様々な補償がオプションとして追加できます。

代表的なものとしては、

フロントガラス交換補償
ロードサービス
車が故障した際のレッカー費用補償
車を修理している期間のレンタカー費用補償

などです。

特に、一番最初にあげた「フロントガラス交換補償」はニュージーランドでは入らなくてはならない保険オプションの一つと言っても過言ではありません。

オークランドやウェリントンなどの都市部では最近は起きにくいかも知れませんが、ひとたび郊外に出ると、飛び石によるフロントガラスの損傷は本当によくある出来事なのです。

自動車のフロントガラスの飛び石によるヒビ

ヒビの度合いや箇所にもよりますが、フロントガラスの損傷は車検の合否にも影響しますし、そもそも大きなヒビが入った状態では危険ですから交換しなければなりません。このオプションはエクセスフリー(免責額なし)なので、本当に無料で交換してくれます。

僕も何度、これを使ってフロントガラスを交換したか。。。

 

事故時にするべきこと

さて、車を保有していて保険にも入っている人は多いと思いますが、実際に事故にあい保険を使ったことがある人は少ないのではないでしょうか。

殆どの人は事故未経験で、実際に事故にあった時、どのような対応を取るべきかわからない方も多いと思います。

かくいう僕も、ニュージーランドに住んで26年、僕自身が事故を起こしたことはありませんが、被害者等になったことはあるので、その経験からお伝えできればと思います。今回書くすべてが僕の経験というわけではなく、友人知人の経験も含んでおりますのでご了承ください。

 

事故にあったその時にすること。

自身が加害者であれ被害者であれ、まずは自分の安全確認を行いましょう。事故にあうとパニックになりすぐに車を外に出てしまったりする方もおられますが、まず深呼吸をしてから、車から出て大丈夫な場所かの確認をし、安全であれば車外に出ましょう。

そして、次に、お相手の状況を確認しましょう。怪我などをしていたら救急車を呼んだ方がいいかも知れません。

 

ニュージーランドでは緊急連絡は111

警察・救急・消防、すべてこの111に電話します。

自身や相手に怪我がなければ、事故処理のために警察を呼びましょう。怪我等ある場合は、111に具体的な状況を説明すれば、オペレーターが救急車や消防車の手配をしてくれます。その際は、なるべく詳しい状況説明と、事故が起きた場所(近くに家があるようならその番地など)を伝えることを心がけてください。

 

相手の車のナンバーの確認

相手の車のナンバーや車種を確認しましょう。出来れば運転者の名前も。

最低限、車のナンバーさえ確実にわかれば、保険会社はそれをもとに対応してくれますので、車種や運転者の名前が分からなくても慌てなくて大丈夫です。

 

警察による実況見分

警察が事故現場に到着すると、事故の実況見分が行われます。

当事者への聞き取りが行われるわけですが、気をつけなければならないのは、とんでもない嘘を言う人がいる、ということです。

実際は赤信号だったのに青だったと主張したり、さも自分には過失がないように言ったり。こういう時、英語がネイティブではない移民は不利ですよね。そういう状況にならないためにも、ドライブレコーダー(Dash Cam)は必須のデバイスと言えるでしょう。

下記にドライブレコーダーについてもちょっと触れておきますね。

 

事故番号(Event Number、Inccident Number)の確認

警察が来てくれて事故処理が終わると、事故番号が発行されます。

保険会社に事故の報告をする場合に、この番号があると話は早いので、警察に教えてもらえるようなら書き留めておいてください。大体は、事故番号と担当警察官の名前を教えてもらえるはずです。

でも、これも保険会社に報告する際に無くても何とかなります。

 

保険会社への報告(クレーム)

保険会社への事故報告は出来るだけ早く行いましょう。
事故現場から電話しても良いと思います。特に事故により車が自走出来なくなってしまった場合は、レッカーやレンタカー等の手配を頼まなくてはならない場合もあるでしょうし。

そういう時のために、自信が加入している自動車保険の連絡先は携帯の連絡先に入れておくか車に保管しておいた方がいいでしょう。

 

事故後の進行について

人身事故の場合は、事故車両は実況見分のために警察に保管され、その期間は事故の度合いによって変わり、最長10日間保留されます。実況見分が終わり次第、車両は解放されます。

物損事故のみの場合は事故後、または人身事故の場合は警察の実況見分から解放されたら車の修理等の段階に入るわけですが、ニュージーランドでは保険会社同士が直接やり取りを行い、警察の報告も踏まえてお互いの割合を決定します。

このやり取りに保険加入者側が介入したり、意見を言う機会を貰ったりすることは基本的にありません。簡単に言えば、保険会社同士でうまいことやってくれるわけです。

 

知人の人身事故のケース(玉つき事故で後続車両の人が怪我)ですと、事故現場でざっくりとした聞き取りが警察によって行われ、後日改めて聞き取りを行うと言われたそうですが、ドライブレコーダーを提出していたおかげか、その後の聞き取りはなく10日後に事故車は解放されたそうです。

過失割合等は不明でしたが、事故車両解放後直ぐに保険会社から電話があり「車両価格を大幅に上回る修理代見積もりのため全損扱いとなり、補償額の満額を支給します」と言われたとのことでした。

 

車上荒らしにあった場合

車上荒らしもニュージーランドで多い犯罪の一つです。ですので、少なくともThird Party, Fire and Theft cover、出来れば、Compriohensiveに入ることをお勧めします。

大抵の車上荒らしは、駐車中に横のガラスを割られ車内の物を盗まれる、わけですが、この被害にあった場合も、直ぐに警察に電話しましょう。

殆どの場合犯人は見つかりませんが、保険クレームの際に警察のレポートが必要になるため、必ず警察に来てもらわなくてはいけません。

割られたガラスや車上荒らしの際に車体に損傷があったものは、保険でカバーされます。この場合は免責額はゼロとなり、また、保険使用歴もつきません。

盗まれた物品は自動車保険では補償されませんが、もし、家財保険に入っていればそちらで補償されるようですので、その場合は、家財保険の保険会社にクレームしましょう。

 

しかし、いくら車も元に戻って、物品の補償があったとしても、車上荒らしにあるというのは気分のいいものではありません。

普段から、怪しげな場所や人気のない場所には車を止めない、車内の見えるところに物を置かない、というのに気をつけて、車上荒らしに合わないようにしましょう。

 

ドライブレコーダー

前述の通り、万が一の時に役立つのがドライブレコーダー。

新しい車だと標準装備のものも多いと思いますが、10年以上落ちの中古車が多いニュージーランドでは、標準装備ではない車も沢山販売されています。

でも、純正装備でない場合でも大丈夫です。後付けのドライブレコーダーは沢山販売されていますので、予算に合わせて選べばOK。ほとんどのモデルはシガーソケットから電源を取るタイプなので、取り付けも簡単です。

ドライブレコーダーは殆ど出番はないでしょうけど、その時が来た際にはとても頼もしい存在となるのは間違いありません。

 

Aliexpressでもノーブランドですけど、安価だけど高性能ドラレコも沢山売られています。

例えば、これは本体に3つのカメラが装備されているのと、ケーブルで繋がるリアカメラがあるので前後左右を同時に撮影できます。またオプションで駐車中の振動センサーも付けられるので車上荒らし対策にもなる優れものです。

 

配線とかは面倒、や、苦手だよという方にはルームミラーに取り付けるタイプが簡単で良いかも知れませんね。

 

この他にも色々なタイプが販売されてますので、通販で安いのがあればそれでいい、という方はAliexpressを見てみると良いと思います。

手に取って見た方が安心できるという方は、お近くのRepcoかSuper Cheap Autoに行くと良いでしょう。Aliexpressに比べると値段は高くなりますが、ちゃんとしたブランドの製品を買うことが出来ます。

製品はもとより、取り付けまでやってもらいたい。という方は、行きつけの修理工場で依頼するか、または、Googleで「dash cam installation near me」と検索すれば、最寄りの取り付け業者さんが分かるので、そちらに行くと良いでしょう。

 

以上、自動車保険と事故時の対応についてでした。

最後までお読みいただきありがとうございます。